海にある塔

クラリネット5重奏(クラリネット、2バイオリン、ヴィオラ、チェロ)


作曲者のノート


海にある塔は中世スペインのセファルディ系(スペイン系ユダヤ人)の同じ名前の歌にヒントを得て作曲した。その曲は元々音楽学者の先駆け、アルベルト・ヘムシとアイザック・レヴィーによって20世紀前半にセファルディムディアスポラ、ユダヤ人コミュニティーのあるロードス島、サロンカ、アレクサンドリア、イスタンブールで文書化された。


この歌詞はラテン語の綴りで書かれており、様々に訳されたもののひとつです:



海の中、そこには塔がある。

塔の中、そこには窓がある。

窓の中、そこには若い娘がいる。

その娘が船乗り達を呼ぶ。


もし、海がミルクで出来ていたとしたら、

私は漁師になるだろう。

そして私の悲しみのために漁をするだろう

愛の言葉と共に。


君の手を出して、愛しい人よ。

私が君の隠れ家に忍び込めるように。

君が一人で眠るなんて悲しすぎる、

私が君と一緒に眠ろう。


私がこの詩を読んだとき、この話の背景を想像してみた。このミステリアスな女性は誰だろう? 友達、恋人、知らない人、それとももしかしたらセイレーン? アンソロジーの中では、La Serena、初期のスペイン語でセイレーン、穏やかな人といたあったのかもしれない。


物語を再構成していく中で、私は船乗りが自分の船の船橋から夕暮れの城を見つめている情景を思った、暖かい地中海の風に包まれながら船が静かに前後に揺れ、船乗りは波が岸を打つ音ともに孤独を歌うように。

城の塔の窓辺に立つ女性の登場は、彼の嘆きを海の静けさを連想させるセレナーデ、そして官能的なダンスステップへと変えた。愛の宣言時、そしてその次に何が起きるのか?セイレーンは彼女の手を船乗りに伸ばすのか? この二人は結ばれるのか?(もしかしたら、再会?)彼は彼女の魔力にかかり、永遠に塔の中に閉じ込められてしまうのか、それとも船は沖へ向けて湾を出て、二度と戻らないのか?


この曲はWater Play2009に委託されています。第8回ニューバリーポート室内音楽祭;芸術監督、デイビットヤング。ワールドプレミアは2009816日マサチューセッツ州ニューバリーポートにて公演。演奏はクラリネット、トッド・パルマー; 弦楽四重奏団:デイビット・アーリッチ、ニューリト・パハト、デイビット・ヤング、キャロライン・スティンソン。 


Approximate duration: 12 minutes. Performance by Venancio Rius, Enrique Palomares, Albert Skuratov, Santiago Cantó, David Barona: http://youtu.be/Tyij-4AMZ0Q
Performance byTrio Epomeo and Guests:
http://youtu.be/uuvK4tnySDU


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